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水質維持にとっての諸刃の刃、水草

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夏の日差しを浴びて輝く湖面に、青々と茂る水草は涼を誘います。
見た目だけでなく、湖沼や池に適度に茂っていると、メダカなどの小魚たちのすみかにもなり生物多様性の維持に役立ちます。
水中のチッソ分などを吸収するため、水を浄化し透明度を上げる作用もあり自然環境を守るのに欠かせません。

ただしこれは、あくまで繁殖面積が“適度で”ある場合。ふえすぎてしまうと逆に水質汚染を引き起こす原因になってしまいます。
水面の大部分を覆うようになると光が底に届かなくなって酸素不足となり、魚たちが生きられない、水中の植物が死滅するなど生き物の生息環境が悪化してしまうのです。

そんな事例のひとつが、長野県人の“うみ”である諏訪湖の例です。
昭和の時代に水質汚染を経験した後、下水道の整備により水質は改善。それが、2000年ころを境に悪化に転じます。
これは、湖面に繁殖した水草(ヒシ)が原因でした。

最初こそ水の浄化の担い手になりましたが、広範囲に広がりすぎたことで、今度は水質低下の主原因に。
これではいけないと、地元の自治体などが中心となって市民ボランティアによる除去作業を開始。定期的に実施することで、水質の改善につなげているといいます。
こうした人海戦術で水草を取り除く方法は、水辺の水質改善方法としては昔からあるベーシックなもの。
ただ、最近では、さまざまな手法が生み出され、成果を上げてきています。

そのひとつが、閉鎖水域に、人工的な水流を起こすことで水草や藻類などの繁殖を抑える方法です。
当社の湧昇流循環装置(カルチファン)は、まさに、そうした画期的な手法を取り入れた装置。水面で羽根をゆっくり回転させ縦方向の循環流をつくり、その循環流によって底水に酸素を吸収させて全体の一様化を推進。
水草などの生育を抑制し水質浄化を図る仕組みです。
カルチファンなら、大勢の人力を注ぎ込むことなく効率的に水質浄化を推進。省力化の期待にお応えします。